1970年代、アメリカを変えたスウェット ― Championリバースウィーブの真実

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1970年代、アメリカを変えたスウェット ― Championリバースウィーブの真実

1970年代後半、アメリカでは消防法の改正が行われ、「燃えやすい素材」として当時主流だったコットン100%の裏起毛スウェットが姿を消し始めました。
それは、単なる法改正ではなく、アメリカのスウェット文化全体に大きな影響を与えた出来事。安全基準の見直しにより、各ブランドは次々とポリエステル、アクリル、レーヨンなどの新素材を試み、アメリカン・スウェットは新時代へと突入していったのです。

その変化の波の中で、Champion(チャンピオン)は他社とは一線を画す進化を遂げました。
単に「燃えにくくする」ことではなく、耐久性・快適性・保温性をすべて兼ね備えた理想のスウェットを追求。その答えとして誕生したのが、アクリル混合素材を用いた「REVERSE WEAVE(リバースウィーブ)」シリーズです。
生地を縦ではなく横に使うという斬新な発想により、縮みに強く、型崩れしない構造を実現。この“リバース”の発想こそが、いまなお多くのファンを魅了し続ける理由なのです。


忠実に蘇る、70’sリバースウィーブの記憶。

今回ご紹介する「ハーフジップフーデッドスウェット」は、当時の素材構成(コットン90%・アクリル10%)を忠実に再現。
現代の高速編み機ではなく、旧式のシンカー編み機を使用し、時間をかけて丁寧に編み上げることで、柔らかくもコシのある独特の風合いを生み出しています。
肩に縫い目を作らないパターン設計、両脇のフラットシーマー仕立てなど、着心地へのこだわりもリバースウィーブならではの伝統です。

胸元の「USAFA」ロゴは、アメリカ空軍士官学校(United States Air Force Academy)のトレーニングウェアをモチーフにしています。
Championが実際に同校へ納入していたモデルを基に再構築されたこのデザインは、70年代の空気とリアリティをそのまま纏う一枚です。


細部に宿る“本物”の証。

ファスナーには、1893年に世界初のファスナーを発明したTALON社のヴィンテージ・カムロックを採用。
メカ式ロック登場以前の実物を再現しており、開閉の感触まで当時そのまま。
首元にはヴィンテージファン垂涎の「青単タグ」、そして左袖にはあえてCロゴを付けない――この“無印の誇り”こそ、1970年代モデルへのリスペクトです。
ディテールの一つひとつに、当時のアメリカ文化と職人の誠実さが宿っています。


アメリカの青春、そして理想。

アメリカ空軍士官学校は、将来空軍や宇宙軍の士官となる候補生が4年間の厳しい訓練と学問に挑む場所。
単なる教育機関ではなく、“国家の未来を担うリーダー”を育てる象徴的な存在です。
このスウェットは、彼らの誇りと精神を纏うトレーニングウェアとして誕生し、やがて「志と時代を着る服」へと昇華しました。


そして今、あの時代が甦る。

このリバースウィーブは、単なる復刻ではありません。
火災安全基準の改正、アメリカ産業の変化、そして文化の黄金期――そのすべてを背景に生まれた「時代の証言」です。
袖を通した瞬間に感じる温もりと重量感、まるで70年代の空気が身体を包み込むような感覚。
ファッションとしての美しさに加え、歴史をまとう特別な体験がここにあります。

ヴィンテージを愛する方も、アメリカ文化に憧れる方も。
この一着を手に取れば、時代と物語が静かに動き出します。

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https://item.rakuten.co.jp/rds/champion-250908-2/